知る・学ぶ!風車のふしぎ
風車が回るとどうして発電されるの?
風車は、風のエネルギーをブレード(羽)で受けて回ります。回転したエネルギーを発電機に伝達し、回転するエネルギーを発電機で電気に変換して電気を作っています。
風車の構造はどうなっているの?
風車は、金属やカーボンファイバー製のローター・ナセル・タワーで構成されています。風の力を受けてローターが回転し、増速機で回転速度を上げて、発電機で回転する力を電気に変換します。できた電気は、風車内の電力ケーブルから変電設備に送電され、電力会社の変電所を通って各家庭等に届けられます。風速計や風向計の観測データを用いてナセルやブレードの角度を最適にコントロールしたり、風車の運転データを抽出して安全に運転できているかを監視したりすることで、安定的な電力供給に努めています。
風車で発電された電気はどうやって使えるの?
風車で発電された電気は、送電会社へ送られて、電力会社を介して皆さまにご利用いただいています。
当社の会津若松ウィンドファームでは、受変電設備にEVステーションを設置し、発電した電気を直接提供しています。
風力発電はいつから始まったの?
風力発電は、1880年代から欧米で始まり化石燃料を使用しない電源として世界に広まりました。
古くは紀元前3600年ごろに揚水などで使用されていた記録が残っています。
陸上風力と洋上風力は何が違うの?
陸上風力と洋上風力の大きな違いは、発電する場所になります。
陸上風力は山岳部や海岸沿いに多く設置され、洋上風力は海に設置されます。
陸上よりも安定した風速を見込める洋上風力は、設置される風力発電機も大型になり発電容量(出力/kW)が大きくなります。
洋上風力は船で風力発電機に向かいメンテナンスをします。
どんな風車があるの?
風車は発電容量により、1kW未満のマイクロ風車、1kW~50kW未満の小型風車、50kW~1,000kW未満の中型風車、1,000kW以上の大型風車と分類されています。
種類は、水平軸風車と垂直軸風車の2種類に分けられ、水平軸風車が主流となります。
水平軸風車は、プロペラ型・オランダ型・セイルウィンド型・多翼型に分けられています。
垂直軸風車は更に多彩となり、ダリウス型・ジャイロミル型・直線翼型・サボニウス型・パドル型・クロスフロー型・S型ローター型等に分けられています。
当社の風車は、水平軸・プロペラ型風車になりアップウィンド方式とダウンウィンド方式の2種類を保有しています。アップウィンド方式は、風向に対してローターがナセルの風上で風を受ける方式になります。ダウンウィンド方式は、逆となり風向に対してナセルの風下でローターが風を受ける方式になります。
2つの風車が並ぶとローターが逆の向きになるので、不思議な光景になります。
なぜブレードは3枚なの?
ブレードは、1枚以上であれば風の力を受けて回転するエネルギーに変換することができます。現在の主流は、発電効率の最適化や風向変化に対しての制御時に振動が起きにくく安定性が高い3枚羽となっています。
風車の大きさはどのくらいなの?
主流となる2,000kWの風車のローター直径は90m程度あり、自由の女神の高さと同じくらいの大きさです。
近年の11,000kW風車は、ローター直径が200mもあり、300m級のパリのエッフェル塔や大阪のあべのハルカスの高さと同じくらいの大きさとなります。